ついにLogicoolの MX Master3を手に入れたのでレビューする。
とは言えここはExcelブログ。Excelを快適に使うための設定も紹介する。
Logicool MX Master
MXシリーズと言えば、事務用マウスでは最高クラスの機能を備えるLogicoolのマウスのシリーズです。
ロジの事務用の最上位マウスの登場履歴はこんな感じでした。
発売時期 | 名前 | 型番 | 所有 |
---|---|---|---|
2006/8/25 | MX Revoluton | MX-R | |
2009/10/30 | Performance Mouse M950 | M950t | 2 |
2015/4/2 | MX Master (初代) | MX2000 | 1 |
2017/6/15 | MX Master 2S | MX2100sGR | |
2018/6/28 | Performance Mouse M950(再販) | M950t | |
2019/9/27 | MX Master 3 | MX2200sGR | 1←NEW |
以前G903を購入したときの記事でちらっとお話しましたが、私は自宅ではゲーミングシリーズを。職場ではMXシリーズにお世話になってきました。ところが半年間使い続ける中で、G903の使いづらさに我慢できなくなってきたため、自宅でもMX Masterを使うことを決断しました。
普通のマウスとMX Masterの比較
MX Masterの特徴としては次のようなものが挙げられます。
- 自動高速スクロール
- サムホイールがある(横スクロール用のホイール)
- ジェスチャーボタンがある
- 手にフィットする(右手のみ)
- 3台のPCを切り替えながら無線接続できる。
- 安定したカスタマイズ用ソフトウェア
どの機能も重要なものばかりですが、探せば同じような機能を持つマウスはいくらでもあります。
しかし、これら全てが調和しているのはMX Masterだけで、それを私は気に入ってます。
高速スクロール
昔々はホイールなんてありませんでしたが、今どきのマウスではホイールが必ず付いていると思います。
このホイール、結構奥が深くて好みが分かれます。昔の回転しないやつをホイールと呼んで良いものか悩みましたが。
- 昔のゴムでできたコチコチと上げ下げするだけのやつ
- カチカチと、しっかりと衝撃のあるホイール
- サラサラと、衝撃の少ないホイール
- サーーっと、流れるように回転するホイール
重いものは1回ごとのスクロールが正確にできる一方で、繰り返しホイールの信号を送るのが苦手です。
軽いものは高速でスクロールができる一方で、正確に回転と止めるのが苦手です。
これを両立するために、最近の上位マウスではスイッチにより切り替えができるものが増えました。
切り替え方法は、背面物理スイッチ、中央下の物理スイッチ、ホイールクリックの強押し下げ物理スイッチなんてのがあるようです。
しかし、MX Masterは違います。
ホイールを一定以上の強さで弾くと、自動で高速化される。
カクッカクッとなるロックが外れて、一度回転が止まるまでの間は高速回転が続きます。
従って、煩わしい切り替え作業はなく、快適にブラウジングやエクセルができます。
サムホイール
第二のホイールが付いているマウスは非常に数が少ないです。
構造的にコストが嵩むからでしょう。ロジのパクリと思われるマウスくらいしか知りません。
サムホイールもカスタマイズできるため、何に使わなければならないというルールはありませんが、一般的な用途としては
- 横に長い画面の横スクロール
- ウィンドウタブの切り替え
- 高速な戻る進むの連射
- ボリュームの変更
など、1回で済まない機能を割り当てると便利です。
どのような機能が合うかは、個人差があるのでなんとも言えません。
ただし回数の正確性が重要視されるものには向きません。どうしても行き過ぎてしまうことがあるからです。すぐに戻ることはできますが、それもストレスと感じるかは個人差があるでしょう。
ただ、ホイールとして割り当てたい機能が複数あると、一つでは足りなくなるかもしれません。
ジェスチャーボタン
これも珍しいボタンの一つでしょう。
親指の部分を垂直に押し下げると、そこにクリックが割り当てられています。
昔(今も使ってたらごめんなさい)、フリーソフトなどで右クリックを押しながらマウスを上下左右に動かすと、予め決められた動作を行うというものが流行りました。これをマウスジェスチャーと呼びます。
ところが右クリックに意味をもたせると、他のソフトの機能と競合を起こすことがあります。そこで、専用のボタンを設けることで、競合を起こすことなくマウスジェスチャーを行うためのボタンです。
ここでは、押し下げクリックと上下左右で、合計5つの機能が割り当てられます。
私のカスタマイズは
- 押し下げは気分次第で
- 左・右はウィンドウを左右に配置(
Win+Left
、Win+Right
) - 上はウィンドウ最大化で(
Win+Up
) - 下はウィンドウ最小化か(
Win+Down
)、機能なし
が基本形です。
マウスジェスチャーは異なる方向に対して誤動作させることが多いため、誤って実行して支障が無いものにするのがおすすめです。
特に最小化はびっくりするためOFFのほうが良いかなと思ってます。
また、前の記事で書いたWinSplitRevolutionと連携させてこのようなカスタマイズも好きです。
こうすることで、横長ウィンドウを上下に並べて表示したり、4つを左右に並べて表示みたいなこともできるので結構便利です。
欠点はWindowsの左右に分割するスナップ機能が働かないことですが、むしろWindows10のスナップ機能は不満が多いので無いものと考えることにしたら幸せになりました。
MX Master 初代と3の比較
私は2Sを持っていないのでわかりませんが、機能的には初代とあまり変わらなかったようです。(たしかFLOWに対応したのが大きな変更)
しかし3では大幅に改良されているところがあり、結構感動しました。
開封の儀
内容はこんな感じの質素なものでした。
自分でダウンロードしてね!ってことなのか、大したマニュアルもドライバインストールCDもありません。気にする人もいるみたいですが、私は全然気にしません!CDなんてあっても、どうせ最新版入れ直す羽目になるわけですから。
無線子機は従来どおりUnifyingレシーバーが使えるので、過去に持っている分も組み合わせて使えばPC3台まで接続出来ます。付属のレシーバーのUSB端子がオレンジ色だったので、高電流対応仕様なのかもしれません。(記載が見つからないのでなんとも言えませんが)
充電用ケーブルと充電端子は、TYPE-Cに変更されていました。上下気にせず挿せるようになってGoodです。ケーブル長は目視1.2mくらいでした。
相変わらず充電済み電池との交換はできません。充電している間もちゃんとマウスは使えるので、さほど困ることはありません。
戻る進むボタンが普通になった。
以前の戻る進むボタンは特徴的なレイアウトだったのですが、今回から標準的なマウスと同じような配置になってしまいました。
私としてはそのままでも良かったのですが、どちらも慣れているので問題というほどのことはありません。
前のほうが指への負担が少なく好きだったかもしれません。
ついでにグリップ部のデザインが▲からーに変わってしまいました。これも前のデザインのほうが好きでした。
サムホイールが大きく軽くなった
公式でも宣伝されていることですが、ホイールが以前より使いやすくなりました。
サムホイールは、以前は小さめで、引っ込み気味で、回しやすさに難がありました。特に下に回すのは良いにしても上に回すのが苦手で、信号の送信回数が少なくイマイチでしたが、ホイールが大きく軽くなったことでそのようなことは微塵も感じられなくなりました。
戻る進むが以前の配置であれば、接触により不便となりますが見直したことで指が引っかかる心配がなく、副作用も起こりませんでした。
ただ一つ惜しかった点を上げるとすれば、サムホイールを回したときのカクッカクッという触感が無いことです。初代からずっと同じで、完全にフリースピン状態なので正確に1回分だけ回すというのは引き続きやりづらいです。
メインホイールが無音になった
初代ではホイールを回したとき、コロコロと普通に音がしていましたし、回したときの衝撃がマウス全体に伝わってきました。
ところが、3では無音です。激しく動かすと静かにゴリゴリと音がしますが普通に使ってる分には文字通り全く音がしません。
回転している衝撃もありません。それでいて、ちゃんとカクッカクッという感覚ははっきりと分かります。
控えめに言って、この触感大好きです。
また、カクカク5回分くらいの強さで弾くと高速ホイールに自動で切り替わりますが、回転中は完璧に音がないため回ってることが全く分かりません。
回転を手で止めてもカチャッと音もしません。手を離した状態で回転が終わるとカタッと静かに音がします。
初代では、静かな部屋で使っていると高速でスクロールして止めて、スクロールして止めての操作がカチャカタ音がしていたので、その辺は嬉しい変更です。まあ私には気にならないレベルでしたが。
FLOWが搭載された
初代にはついていませんでしたが、2SからFlowという機能が搭載されました。
これにより、3台の接続先の切り替えがマウス裏のボタンを押さずとも、画面の端で自動的に切り替わるようになりました。
まるで同じPCを操作しているかのように使えるのが素晴らしいところです。
勝手に切り替わるのが困るという場合は、「Ctrlキーを押しながら端へ移動」にしておくと良さそうです。
ところで実際にこれを使ってみて、私には適合しないことがわかりました。
理由は次のとおりです。
- メインPCとサブPCでモニタの解像度が一致していない。
- メインPCとサブPCでモニタの数が一致していない。
- キーボードがFlowに対応していない。
上図を見て察した方もいるかもしれませんが、実はFlowはマルチディスプレイのことまでは深く考えていません。馬鹿です。
私のモニタ配置は以前の記事で見せたように変則型の4画面です。
どの画面の上端に行っても、Flowが発動します。
そして元に戻ってくると、ポインタは全然違うところに現れます。
「Ctrlキーを押しながら端へ移動」にしておかないと、ポインタが迷子になってストレスMAXです。
まあ使いづらいですね。
さらに不便と感じる要因は、キーボードがFlowに対応していないことです。
「Ctrlキーを押しながら端へ移動」を有効にした場合、誤作動で切り替わる事故は減りますがゼロにはなりません。
仮に発動してしまった場合、帰ってくるためには別のキーボードのCtrlキーを押さなければなりません。
メインキーボードのCtrlを押したままポインタを動かして「戻ってこない。バグか?設定ミスか?」と散々悩みました!!!(←アホ)
私がアホな話は置いといて、マウスと同じようにキーボードも切り替わるほうが、間違いなく便利ですね。
同じCtrlキーを押したままで、行ったり来たりできるわけですから。
それと、パソコンの電源を切ったときに接続先が自動で切り替わらないのは不便だと感じました。
- 接続先の順位を決めておいて、上位のものが起動したら最優先でそちらに接続。
- 電源が切れたら次の順位のものに接続。
という機能があると使いやすくなると思います。
アプリケーション毎のカスタマイズ
カスタマイズの内容は、「すべてのアプリケーション」をアプリケーションごとに上書きできます。
例えば、私は中央下のボタンには「閉じる」を割り当てていますが、アプリケーションによって「閉じる」の意味合いを変えています。
通常のウィンドウは、Alt+F4に相当する「閉じる」ですが、タブを持つアプリでは「キーストロークのCtrl+W
」を実行してタブの削除を行っています。
Chrome
、EmEditor
、Explorer
(QTabBar
連携)などはタブ有りモードにしてます。
「戻る・進む」ボタンは、ブラウザやエクスプローラではそのまま「戻る・進む」ですが、Excel
ではシート移動(Ctrl+PageUp
、Ctrl+PageDown
)に設定すると最高に便利です。というか、無いと生きていけません。
手軽にシート切り替えができるようになることで、Excelショートカット使用率ランキングトップ10にCtrl+PageUp
、Ctrl+PageDown
が躍り出るくらい世界が変わります。
嘘だと思うなら今すぐ試してください。公式アプリでカスタマイズ出来ない場合は、HUTとかを使うとできるそうです。ちょっとレベルが高くなりますがAutoHotkeyでも出来るかと。
不満な点
現状でも満足なのですが、改善の余地があるとすれば次の様な点です。
- チルトホイールがない。
- サムホイールの触感がない
- PC終了時に接続先が別のPCに自動で切り替わらない
- カスタマイズを一覧表(Excel)でやりたい
- アプリによってホイールの移動行数(標準3)を変化させたい
- Logicool Optionのカスタマイズを「アプリ」ではなく「ウィンドウクラス」で変化させたい
参考資料
https://twitter.com/KotorinChunChun/status/1252571036312170498?s=20
まとめ
というわけで、MX Master 3
のレビューとカスタマイズ内容の紹介でした。
入力デバイスは業務効率化に直結するので、ガンガン投資して行こうぜっ
以上
何か御座いましたらコメント欄、またはTwitterからどうぞ♪
それではまた来週♪ ちゅんちゅん(・8・)